こころのナース夜野さん

こころのナース夜野さん

水谷緑


OL時代に自分が心の病じゃないかと思うことがあり、「心の病気の仕組み」を知りたくなって精神科の看護師になったの夜野さんの物語。精神科病院での様々な症状を持つ患者さんとのかかわりを優しい視点で描いています。
最新刊では医療観察法の通院処遇となった患者さんとのかかわりについて描かれており、そのなかで医療観察法の制度なども触れられています。入院施設での退院前カンファレンスに参加したり、父親を殺害してしまった患者が家族に非難されるなどの場面や担当する看護師の心の葛藤などが丁寧に描写されています。
勿論漫画ですので理想的すぎる面もありますが、だからこそ実際の臨床で見失いかけていた初心に気づかされることもあり、新人よりもむしろ精神科で長く働いている職員こそ読んでいただきたいです。