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- 2024年08月21日9月7日管理・運営研修(オンライン研修) 開催
- 2024年07月17日庭仕事の真髄 老い・病・トラウマ・孤独を癒す庭 The Well Gardened Mind
- 2024年07月17日居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書
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- 2024年08月21日9月7日管理・運営研修(オンライン研修) 開催
- 2024年06月01日技能プログラミング研修会のご案内
- 2023年12月24日作業療法研修会のお知らせ
トピックス(書籍紹介) |
庭仕事の真髄 老い・病・トラウマ・孤独を癒す庭 The Well Gardened Mind
スー・スチュアート・スミス
本書は精神科医で心理療法士である著者が、ガーデンデザイナーの夫とガーデニングを通じて心の平穏を見出す方法に焦点を当て、どのように心の回復に貢献するのかを紹介し論証したものです。例えば刑務所から社会復帰する人のためのプログラムであったり、また薬物依存症のリハビリテーションとしてサボテンを育てる女性の実例を挙げています。さらに第一次世界大戦時、戦場の最前線でも兵器が庭を造り、花を育てたという話も紹介されています。このようにガーデニングを治療的、そしてリカバリーの側面として活かすことで、これまでも作業療法として園芸を導入し効果を実感していらっしゃる方も含め、作業療法士としての視座を高め、実践の参考になると思います。
居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書
東畑開人
本書は理想に燃えた新米臨床心理士である「僕」が沖縄の精神科デイケアに(高給につられて)飛び込み、そこでの体験を通じて「ケアとセラピーの概念」や「ただ、いる、だけ」のことの意味、脆さ、そして守られるべき性質を明らかにしようとするスペクタクル?学術書である。本書はデイケアの個性豊かな登場人物たちの劇的だが静かに変わっていく日常が作者の軽妙な語り口で描かれている。読んでいると、まるで物語やエッセイのように思ってしまうが、これは作者の苦心の結果であることが本書の後半に明かされる。すなわち、ケアの場には学術論文の堅い言葉では掬い取ることができなのできない営みの価値が含まれているのではないか、臨床現場での営みの価値はエッセイ的にしか書け得ないのではないか、だからこそ臨床的に学術的に軽視されてきたのではないか、という思いである。 臨床での自身の在り方に「本当にそれでいいのか?」と悩んだことがある方にぜひ読んでいただきたい一冊である。